ハルの親戚、10万円でビジネスを始める(後)


はたして、10万円(10juta)でビジネスが始められるのでしょうか? 前回を読む

「ほう、なるほど。だから街中に携帯電話のカード売りが腐るほどあるわけか」

と納得したハル。街中では一枚10万ルピアで売っているカードを、田舎だからという理由で9万7千ルピアで売っています。それでは仕入れ値はいくらするのでしょうか。

答えはなんと9万5000ルピアでした!その額を聞いて愕然としたハル。一枚売って、たったの2千ルピアしか儲けがないではありませんか。

そこでハルは苦手な計算を始めます。情けない話、ハル自身も、友人から経営感覚の無さを指摘されることはしょっちゅう。だから、この親戚に対して偉そうに説教はできません。しかししかし、家賃およびこの親戚の労賃ぐらいは簡単に計算できます。それでは単純に計算してみましょう。

年間家賃が6.5juta、それを12ヶ月で割ると一ヶ月の家賃が54万、それに電気代を入れるとすればおよそ70万ルピア。そして彼の一日の労賃が3万ルピアだとすれば、一ヶ月(25日稼動)におよそ145万ルピアの粗利(でいいのかな?)を出さないといけません。

ということは一枚売ると2千ルピアですから、一ヶ月に725枚、25日で割ると、一日に29枚(しかも10万ルピアのバウチャー)さばかないといけない訳です。ジャカルタ市内ならともかく、片田舎で一日29枚、それも10万ルピアのバウチャーが売れるのでしょうか?

ハルにはとんと見当がつきません。とりあえず気持ちとして50万ルピアほど買ってやりました。彼の取り分はそれでも2万5000ルピアにしかなりません。ひょっとしたら近々この親戚を手伝ってやるかもしれません。ハルがプリペイドカード売りを始めたら「ハルさんって、そこまで困っているの?」とは誤解なきようお願いします。


※過去人気のあった(?)シリーズを加筆修正してお届けしています。

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