ハルと女房、怒髪天を衝く(下)


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ハルの女房もしょっちゅう電話をしていたが、とうとう居留守まで使いだし、いい加減うんざりしてきて、この頃はあの親戚のことを思い出さないようにしていた。ところがつい最近、ジャカルタにやってくるという話を耳にした。我が女房以外に連絡を取り、「レバラン前にジャカルタへやってきて、いろいろ買い物をしたい」と言う話だ。

金を返さないことを責めると
「あの金は神様がくれたものだ。彼女(我が女房)を通してきたに過ぎない」
と神様を冒涜する台詞を吐き
「二週間ほどジャカルタに滞在するのだけど、15jutaもあれば足りるかなあ」と嘯いている。

これを聞いてとうとう堪忍袋の緒が切れたハルと我が女房。ビジネスに失敗して一文無しなら、まだ許してやろうとも思う。だいだい金を出す段階で、もどってこないだろうとも思っていた。困っていたから貸してやっただけの話。

それを恩に感じるどころか、人をまったく無視して「15jutaもあれば足りるかなあ」とはどんな神経をしているのだろう。

ハルと女房は「どんな制裁を加えてやろうか」と密かに作戦を練っている。彼がジャカルタにやってきたらプレマン(チンピラ)を数人送って彼を袋叩きにする。彼がぼこぼこにされた後

「あのチンピラは私が呼んだのではなく神様が呼んだのだ」

~とでも言ってやるか。しかしそんなことをすれば、ハルの寝覚めも悪いので、とりあえず他の作戦を考えよう。



※過去人気のあった(?)シリーズを加筆修正してお届けしています。

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