水清ければ魚棲まず(後)


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数日して水を変えることに。三分の一ほど水を残して、汚い水を捨てる。それから綺麗な水を追加して半日ほどしてから魚たちを戻してやる。全部水を換えないのは、魚たちが生きていくために必要な微生物がいるからであり、また「水清ければ魚棲まず」のことわざどおり、水が綺麗すぎると魚は生活できない。―というようなことは、日本人であれば、小学生のころ、誰かに教わったか習ったかしており、ほとんど常識である。

そんな話を女房にしてやる。「へえ~。そうなの」と感心する我が女房。学校は無論、一般家庭でもそんなことは教わらないそうで、「魚を飼う人ぐらいしか、そんなことは知らない(我が女房談)」そうだ。

で、飼い始めたのはいいのだけど、数日して魚が一匹、二匹と次々と死んでいくではないか。おかしいなあ…。病気なのかなあ。

我が女房に訊いたところ
「パパに言われたとおり、水を変えただけなのに。ついでに、下の石とかアクセサリーとか、水槽のガラスとか全部ぬるぬるして汚かったから、洗剤で綺麗に洗ってやったのに」


それだ!


そう、魚たちは石鹸水の中を泳がされていたのだ。微妙に洗剤は残っているはず。敏感な魚たちが影響を受けぬ訳がない。

こうして我が編集長ハル一家の水槽では地獄図が展開されていたのである。魚たちに申し訳ないなあ。

現在、日本に住んでいる我が女房。「水槽買っていい?」とのリクエスト。買ってもいいけど、数年前のこと、忘れるなよな。


※過去人気のあった(?)シリーズを加筆修正してお届けしています。

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