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でもこの運転手もバカで、月の半ばで一ヶ月分まるまる給料がもらえて、さらに50万ルピアと携帯電話までもらえてよほど嬉しかったのか、にこやかに
「買ってもらった自転車はどうしましょう」
以前、通勤用に自転車を買ってやったのだ。
「ああ、それもボーナスとしてあげるよ」
これでますます機嫌をよくしたこの運転手、最後には向こうから手を差し伸べてきて、別れの握手にて無事くびきりは終了。
その日の夜、女房に次のようなSMSがあった。
「二年間お世話になりました。推薦状を書いてもらえますか。ところで
私のどこがいけなかったんでしょうか」
もちろん推薦状は書けない旨を伝えたのであるけど、この二年間のお説教は一体何だったのだろうか。お説教なんぞせず、始めからくびにすれば良かったのか。うーん・・・。
(終)
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