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考えることのたのしさ(前)
ゴルフ歴数カ月の若手ビギナー君と一緒に回ったときのこと―。

パブリック系のゴルフ場であり男キャディー。その男キャディーはあれこれビギナー君に指導しており、ビギナー君も素直にキャディーの言われるままにボールを打とうとしていた。スタンスからボール位置とか「お前ちょっと言い過ぎやで…」と思うぐらいであったため、ここからハルは老婆心。

キャディーに向い「そんなに教えなくていいから。彼に自分で考えさせてくれ」と言ってやった。キャディーはぶすっとした顔をしていたが(これだから男のキャディーは嫌なのだ)、ビギナー君は別にレッスンをお願いした訳ではない。キャディーは親切心で教えてあげているのだろうけど、ハルに言わせれば

考える楽しみを奪い取っている―

ゴルフは考えるから面白いスポーツなのだ。実際にボールを打つ時間はトータルでも数分だろう。それ以外はコースを歩くだけであり、運動量からすれば長時間の散歩やジョギングと変わらない。

(次号に続く)



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