上品な若手ブローカー(中)

開店当初は「いつ潰れるのやら」「やっていけるのか」と第三者だけではなく、経営者の店長ハル自身も訝っていたけど、開店から既に十年以上も経過し、いまではそこそこに認知されるようになって、われながら「よくもったなあ」と感心しているのだ。今回より回想の意味もあり、過去のゴルフショップ繁盛記を加筆修正して改めてJPgolfを紹介したい。

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「今度、小樽に行ったら向うで会いましょう」

残念ながら、ハルは関西在住で北海道どころか東京以北を訪れたことがないのでそれは無理。

なんと小樽でゴルフクラブをたくさん仕入れてくるという話。旅行ついでにクラブを仕入れてくるというところか。

「小樽って東京から近いですよね。ジャカルタ-バンドゥンぐらいと聞いているけど」

「えっ、バンドゥン?」

とんでもない。いくら交通インフラが整っていると言っても、東京から小樽がジャカルタ-バンドゥン間なんてあり得ない。

さっそくネットで調べてやると

成田ー新千歳空港まで105分、空港から小樽までJRを使って76分。待ち時間を入れれば最短でも3時間1分。

陸路を使えば19時間!

その事実を伝えると彼は両手を頭に置いて

「Aduh !(あちゃあ)」

(次号に続く)



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