ゴルフショップにも付加価値の時代(後)
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一番駄目なのは、総合大型スポーツ店。野球からサッカーからほとんどのスポーツグッズを備えており、ゴルフグッズもゼクシオその他の最新モデルを大量に販売しているところ。その一角で中古クラブも扱っているような店もある。

しかしゴルフだけに関していえば中途半端だ。本当にゴルフを好きで新品を買いたい人は専門店で買う。そうでない人は品揃えのいい中古ショップに足を運ぶ。

百貨店のスポーツコーナーもしかり。ゴルフクラブを買う人は、お金持ちかもしれないが、ゴルフをよくわかっているので、百貨店ではなく専門店を利用する。ゴルフに嵌れば嵌るほど(腕前は別として)クラブ性能など専門店のスタッフと談義する傾向がある。

お恥ずかしい話、ハルはゴルフショップを経営しながら、専門家のような薀蓄を語ることはできない。そんなハルでさえ、日本のゴルフショップで中古ショップでチッパーを買うときに
「すいません。このライ角何度かわかりますか?」ぐらいのことは質問するのである。

ハルの日本宅近くに和幸ゴルフという、ミニコース、ドライビングレンジ、焼き肉レストランを併設した総合施設がある。県境の小山にあって、近隣の人は多くない。それでもここのレストランは結構盛況だ。

練習場だけオープンしても儲からない。焼き肉レストランは山ほどある。しかしここには、ゴルフ練習場に美味しい焼き肉レストランという付加価値がついている。さらにその焼き肉レストランのラーメンが美味しい。ここのラーメンが美味しくて、先日は女房・子供を連れてラーメンを食べに行った。

ようするにこの施設はゴルフ練習場に美味しい焼き肉レストランの付加価値が付いて、その焼き肉レストランには美味しいラーメンの付加価値が付いて、付加価値だらけなのである。

「アベノミクスの恩恵なんて受けれない」とマスコミは喧伝しているが、きっちり恩恵を受けている人々もいる。これからの日本は付加価値がないと生き残っていけない時代となるだろう。





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