ジェイピープルメインページへ インターネットコンサルティング

「クラカタウ」
西 祥郎

「クラカタウ(39)」

ラデン・ムリアは自分のペンダントを手にしてレッナサリのものに近づけ、比較してみた。
「これもペアだ。レッナ、あんたのペンダントも母上からもらったものなのか?」
「はい、腕輪とペンダントはお母様からもらったものです。でもお母様がそれをどこから手に入れたのかわたしにはわかりません。」

ラデン・ムリアは突然何かに気が付いたように役所の中に入って行くと何かを手にして戻ってきた。それは1883年8月に起こったクラカタウ大噴火で消息を絶ったワリギン郡長ラデン・チャクラ・アミジャヤとその妻ラデン・アユ・サディジャの写真で、執務室の壁に架けてあったものを取ってきたのだ。ラデン・ムリアは妹に尋ねた。祖母ラデン・アユ・サディジャの面影はレッナサリに、そしてレッナサリの母親の面影に重ならないだろうか、と。
     
ルッミニの肯定の言葉に意を強くしたラデン・ムリアは奇妙な運命との出会いに自分自身が信じられない思いを抱いていた。レッナサリと自分たちはいとこ同士ではないのだろうか?ラデン・ムリアの推理にふたりは意外な感に打たれながらも賛同した。しかしまだいくつかそれぞれの親本人しか知らないことを確認しなければならない。ラデン・ムリアはいまからその謎解きをはじめることにし、ふたりには結末が明らかになるまで憶測を言わないようにしようと互いに約束した。[ 続く ]

全文を読む場合はこちら

この作品は西さんの提供です


※このサイトに掲載されている内容(データ)は ジェイビープルが所有するものであり、無断転載、転用及び無断複製は一切禁止します。
※リンクはフリーです。Copyright(c)2004-2005 JPEOPLE