大塚智彦の現地生活ルポ
「イスラムの犠牲祭を待つ牛や山羊」(上)


インドネシアは7月31日にイスラム教の祭日「イル・アル・アドハー(犠牲祭)」を迎える。これは名前の通り、イスラム教徒がアッラーへの捧げものとして牛や山羊、羊を屠り、貧しい人々とその肉を分け合う習慣である。

その「犠牲」となる牛や山羊、羊などがジャカルタ市内の各場所で売られている。いずれも杭にロープでつながれたり、囲いの中で逃げられないようにされたりして、終日買い手を待っている。

夜間も「盗難や脱走」を警戒して不寝番が立ち、31日までそうした状態が続く。

31日には買われた「犠牲の動物」が各地で喉を掻き切られて屠られ、その場で解体されて肉片となり、近所の住民に無料で分配されるのが恒例行事となっている。

解体シーンは見慣れない日本人などにはかなり残酷なシーンだが、考えてみれば我々が食べる肉類も同じように屠られたものであり、目の前でそれを見るか見ないかの違いでしかないといえばそれまでではあるが。

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犠牲祭の牛などを道端で売る店の看板


大塚智彦プロフィール~1984年毎日新聞社入社、長野支局、東京外信部防衛庁担当などを経てジャカルタ支局長。2000年産経新聞社入社、シンガポール支局長、社会部防衛省担当などを歴任。2014年からフリーランス記者として東南アジアをフィールドに取材活動を続ける。著書に「アジアの中の自衛隊」(東洋経済新報社)、「民主国家への道、ジャカルタ報道2000日」(小学館)など



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